建物自体や設備の不具合なども、マンション管理組合の頭を悩ませる大きな問題です。国土交通省「マンション総合調査(平成20年調査)」でも、居住者間のマナーをめぐるトラブルに次いで多い(36.8%)課題となっています。
なかでも22.0%と多いのが、水のトラブル。水漏れや給排水設備の老朽化、雨漏り被害など住人の生活に支障を来たす問題ですから、マンション管理組合には一刻も早い対策が求められます。解決事例を見ていきましょう。
※参照元:[PDF] 国土交通省 公式サイト(https://www.mlit.go.jp/common/000037707.pdf)
まずは原因の追及です。水漏れの場合、どこから漏れているのか、給排水管などの設備問題なのか、階上の部屋に問題がないか…など、問題のもとを突き止めます。
共用部分のひび割れなど、共用部分に原因があった場合には区分所有者全員が損害賠償責任を負うことになりますし、階上宅の専有部分にある設備からの水漏れなら、管理規約に別段の決まりがなければ階上宅の個人負担となります(専有部分に原因がある場合、個人を特定するよりも管理組合で見えない部分の保守点検を一斉に行った方が効果的です)。
何はともあれ、もっとも重要なことは管理会社などの立ち会いのもとで早急に原因を突き止め速やかに修繕すること。そして、排水管の老朽化が原因である場合には、他にも同じケースが頻発するおそれがあるので、管理組合の問題として取扱えるよう規定変更をしたほうが無難でしょう。