ほとんどのマンションは、共有部分の清掃や点検、日常のさまざまな管理業務を管理会社へ委託しています。しかし、管理会社の選び方を誤ると、マンションの管理が上手くいかなくなってしまうでしょう。
ここでは、「頼まなければ良かった…」と後悔しないためにも、選んではいけない管理会社の特徴や処分事例などをチェックできるようにまとめています。
管理会社だけでなく、突然営業の電話がかかってきた経験は誰にでもあるでしょう。中には、不要と判断して断ったのにも関わらず、何度も電話をしてきたりアポもないのに押しかけてくる会社もあります。
もちろん、1度断ったのにしつこく電話営業を行うことは、条例や法律における取り締まりの対象です。何度も強引に営業をされて仕方なく、無理やり契約を結ばされたという事例もあり、このような管理会社は選ぶべきではありません。
メールの返信が遅い、依頼した仕事の動きが遅い、折り返しの電話がないなどレスポンスが遅い会社は、マンションの管理を任せるのに向いていません。特に、入居者への対応は迅速な動きが要求されるため、レスポンスの遅さは入居者へダイレクトに影響を与えることとなるでしょう。
迅速な対応を求めて管理会社に委託しているはずなのに、管理会社もスムーズな対応をしてくれなければ、せっかくサービスを利用している意味がありません。
空室に関する問題は、管理組合にとってかなり重要度が高いです。入居者の募集をするにあたり積極的に提案をしてこない管理業者は、管理組合が重大な問題を抱えている時に十分な力を発揮できない、信頼度の低い業者だと言えます。
的確な提案がなかったり、後ろ向きな動きを勧められた場合、管理組合は委託先の変更をするなどを視野に入れた方が良いでしょう。
管理事務を委託している管理組合にて、本来の収納口座とは異なり、管理組合が把握していない闇口座が開設されているトラブルが発生した事例です。この未管理口座には管理業者に努めている2名が関与しており、架空工事費を計上して不正入金を繰り返すことで、結果的に管理組合に損害を与えています。
その他にも、管理費や修繕積立金、支払い経費の着服など、悪徳な管理業者による金銭トラブルは数多く存在するようです。
管理組合への事務報告に関して、事実とは異なる記載を行った事例も存在します。これは会計報告だけでなく、実際には行っていない業務も行ったことにするなどの悪質なものが多いようです。マンションの清掃や建物のトラブルへの対処を怠ると、その影響は入居者にも影響を与えます。そのため、このような不正行為が見つかった業者は、業務停止命令を下されることがほとんどです。
「この会社なら管理業務を任せられる!」と思えるような会社を選択するためにも、管理会社を選ぶ際のポイントを紹介します。
マンションの管理会社は、「マンション管理適正化法」により管理業者登録簿に登録されていなければなりません。もしも、業務委託を検討している管理会社が無登録であった場合、法律遵守の意識が低い会社といえます。もちろん、そのような会社は、万が一倒産しても保証を受けることができません。どんなに安い金額で請け負ってくれるとしても、登録を受けていない会社は選ぶべきではありません。
逆に、きちんと登録を受けている会社であれば、法律遵守だけでなくきめ細かい管理業務も期待できます。
業務委託を考えている会社があれば、管理会社の受託物件へ足を運び、実際の管理状況を把握しておきましょう。可能であれば、その物件に住んでいる人の話を聞くことで、より詳細に管理会社の特徴を知ることができます。
マンションでは、水回りの故障やエレベーターの停止など、様々なトラブルが発生する可能性があります。万が一の事態が発生した際にすぐ駆け付けてくれない管理会社では、管理組合だけでなく入居者にも不安を与えてしまうでしょう。
そのため、管理組合を選ぶ時には、素早い対応をしてくれるか否かを確認しておくのが重要です。この時、どこまでがセールストークであるかを見極め、正しい判断をするのがポイントとなります。